スリングショット猟を振り返って思うこと



管理人が一時期のめり込んでいたスリングショット猟ですが、実際にスリングショットで狩りを行ってみたものの色々と思うところがあり1シーズンを持って撤退する形になりました。今更ではありますが、そのあたりについて記事にしておきたいと思います。

管理人が主にスリングショットで狩りの標的としていたのは鴨です。特に鴨に拘る理由もないのですが、しいていえば鴨の味は美味と聞き及んでおりますし何より体が60cm程と大きいためとかく精度に劣るスリングショットにおいて標的とするには単純に当てやすいと思ったことが理由です。

また使用するスリングショットですが当初はファルコンというスリングショットを使用して練習していたものの非常にゴムが強くゴムを引き切ることが困難であると早々に見切りをつけ次に入手したのがファルコン2です。

このファルコン2はアタッチメントの脱着が容易で装着するゴムの種類を容易に変えることができるため、これが功を奏し華奢な管理人の筋力でもゴムを引き切ることが容易であり結果的に非常に威力を稼ぐことができました。

その後スリングショットで練習を重ね狩場に出向いたのですが、警戒心の緩い鴨と遭遇することで鴨のネックにクリーンヒットさせることができ鴨が水面にひっくり返ったところで鴨の腹に止めの一発を叩きこむことで鴨をダウンさせることができました。
この時の興奮は今でも忘れることができないくらい相当エキサイトしました。

鴨は動きを止め完全に静止しており、水面には鴨からと思われる流血を確認したため、川に侵入して鴨の回収を試みました。管理人はこの時鴨は完全に死んでいると思い込んでいたのですが、鴨の首を持った瞬間鴨が激しく暴れだします。

鴨は生きて管理人の手から逃れようと必死にもがきます。死んだと思い込んでいた鴨の力強さに驚きと困惑を隠すことはできませんでした。その後、なんとか止めを刺そうと思いましたが、(息の根を止める)正直まともにスリングショットで狩りをするのはこの日が初めてであり、まさかその日に鴨にスリングショットで当たるとも思っていなかったこともあり、止めをさすためのナイフも携帯していませんでした。やむなく鴨の首を捻って止めをさそうと試みるも鴨の首は太くうまく首の骨を折ることはできません。

その後、持っていたハンカチで鴨の鼻の穴を塞ぎ窒息死を狙うも、鴨が暴れてうまくいきません。どうしたものか・・・と考えあぐねた末にとりあえず川から離れ土手を登ってからその後の対処を考えようと思い土手を上り鴨を地面に話した隙に今まで手の中でおとなしかった鴨が勢い良く飛び去ってしまいました。

スリングショットのクリーンヒットをネックと腹に二発も食らいながらまだ飛ぶだけの元気があることに非常に驚いたことを今でも覚えています。

このような記事を昔書いたわけですが、当時を振り返ってもおそらく当時の管理人には多分ナイフを携帯していたとしても生きている鴨の首をナイフで切りつけて失血死させることは恐らくできなかったと思います。

ヘタレと言われれば返す言葉も無いのですが、やはり生きている鳥、しかも体長は50cmから60cmもある大きな鳥です。鴨を手に取ると分かるのですが鴨の体温が非常にリアルに伝わってくるため、生きていることを否が応でも理解させられます。

スリングショットで鴨に当てるというのはあくまでも技量の問題でもあり練習次第で比較的に警戒心の緩い鴨であれば誰でも鴨に当てることは可能ではないかと思います。

ただ、一般的なスリングショットの威力5J程度では残念ながら鴨に対して1発、2発当てたくらいでは即死に至らしめることは難しいと思います。そうすると必然的に鴨に当ててダメージを与えすぐに飛び立つことができない状態にした後は迅速に川に入り鴨を手に取り、鴨に対して止めを指す行為が発生します。

一般的には鴨の首をひねって首の骨を折る、もしくはナイフで首を切って失血死させるといった行為が必要となりますが、正直この行為は非常に精神的に来ます。一言で言うとかなりしんどいです。

文章で書くと簡単に思われるかもしれませんが、このあたりは実際に行為に及ぶ際に人によっては生き物の命を絶つという行為に対して明確な拒絶反応が現れます。

狩りの話をすればスリングショットで20Jくらいの威力を仮に出すことができた場合数発鴨に打ち込んでスリングショットで止めを指すことができればもう少し精神的に楽なのだと推測します。

当たり前の話ですが、鴨の首のひねって首の骨を折るにせよ、鴨の首にナイフを当てて斬りつけるにしてもその感触はナイフ越しにでも伝わってきます。想像するだけでチョットきついです。

仮にスリングショットに限りませんが飛び道具で止めを確実にさすことができれば精神的な負担は相当に抑えることができると思われます。少なくとも飛び道具を使う限り止めをさすときに感触は伝わってきませんので。

そういう意味で言うと猟銃であるとか狩猟用の空気銃を使用した場合はその辺りの止めについて確実に処理できるため精神的な負担は相応に楽なのではないかと推測します。

そのためスリングショットでは鴨に当てたとしてもすぐに飛び立つことができない程度にダメージを与えることはできるが、止めをさすだけの威力はない。結果的に首の骨を折る、ナイフで首を斬りつけるといった泥臭い作業が発生します。

前述したようにこの作業は恐らく人を選びます。人によっては生き物の命を絶つ行為に対して明確な拒絶反応が出るため、できないかもしれません。もちろん人によっては問題なく止めを刺し命を絶つことができると思います。

後者の方については恐らくですが猟師としての資質を多分にお持ちなのではないかと推測します。前者の人間は残念ながら猟師としての資質はなく、その行為はスポーツハンティングといえるのではないかと思われます。

誤解のないようにに申し上げておきますと、スポーツハンティング自体は海外でも人気のあるジャンルですし、取った獲物を殺した後、捌いて食べるほか、地面に埋めて処理をすることは認められているわけですので咎められる行為というわけではないと思います。

獲物を追い回して見事打ち取る、取った獲物を横にして記念撮影する。この過程を楽しむということも狩りの一環として悪くは無いと個人的に思いますし、このようなスポーツハンティングが今後この国でも普及していけば狩りの文化も普及促進に繋がるとも思います。

ただ、いずれにしても獲物は半矢にした負傷鳥獣を野に放たないというのが最低限守るべきルールである以上、止めはどうしてもさす必要があります。ただスリングショットでは止めをさすだけの威力はない。前述したような泥臭い止めをさすための行為が求められてきます。しかしこれが想像以上にきつい・・・

覚悟を決めれば生きた鴨の首をナイフで切りつけることはできないことはないのかもしれませんけど、できることならやりたくはないです。

あと、問題なのはこのあとですが、管理人がスリングショットで討ち取ったのはスズメとムクドリです。スズメは羽をムシっただけで内蔵を取り出す必要はなかったのですが、ムクドリに関しては内蔵を取り除くために包丁を入れて捌く必要が出てきます。

結構な量の内臓が出てきますけど、小型の鳥であるムクドリでこれだけの内臓がでるということは鴨のようなサイズの鳥を捌いた場合、内臓の量もすごいことになりそうです。最低限首を切り落とさないといけませんが、この作業も少々難儀しそうです。
この一連の行為を全ての人間が軽々とできるとは正直思えません。

スリングショットは自由猟で狩猟免許を取得する必要もなく敷居が低いからスリングショットで鴨を取ろうと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、狩猟免許を取得する必要が無いだけで、やることは案外えげつない行為が発生するということは申しておきます。

個人的には狩猟用の空気銃や猟銃のほうが獲物を半矢にした後も、銃を使用して確実に止めをさすことができる分、精神的な負担は楽なのは間違いありません。

ただ、前述したように止めをさす行為が抵抗なくできる方は猟師としての資質に恵まれている可能性が高いため、自らの資質を確認するためにスリングショット猟に興味をお持ちであれば積極的に挑戦されてみることをおすすめします。

自分の可能性を測るのにスリングショットほどお手軽にその辺りを図る手段は恐らくないと思います。スリングショット猟は自由猟ではありますが狩りの基本が非常に凝縮されていると思いますので、そのあたりを学ぶ上でも非常に良い経験を積むことができると思います。

スリングショット猟で狩猟という行為に興味を持ち、さらなる精度と威力を求める方は狩猟免許を取得して狩猟用の空気銃や猟銃にステップアップされるのもよろしいと思います。

スリングショットは確かに精度も威力も劣りますが、自らの筋力で威力を稼ぎ練習を重ねなければ練度は維持できませんが、その上で苦労して獲物を討ち取った際の喜びは相当なものがあります。

ただ色々と書きましたが、あくまでも心の準備ができていなかったということなので、要は場数の問題であるといえなくもないです。場数を踏み心の準備ができれば止めをさす、捌くと言った行為は誰でもできるのではないかと思わなくもないです。

管理人がスリングショット猟は当面良いかなと思ったのは実は止めをさすのが辛いからというより、これは別に記事にしていますけど鴨を撃ってダウンさせた後回収をしようとしたところ狩りのエリアが鳥獣保護区か否かで通行人との間にトラブルが生じたため、それが面倒で辞めたという意味合いのほうが実は強いです。本当にこの手の人間関係のトラブルは非常に疲れます。

また管理人の当時の技量ではどうしても鳥獣保護区隣接エリア等鴨の警戒心の緩い場所に生息している鴨を狙わざる負えなかったのですが、どうしても夢中になって鴨を追っていて鳥獣保護区に入り込んで鴨に射撃するといったことも長期的にやっていれば起こり得ることですが、そうしたら鳥獣保護法違反の罪と50万円の罰金(だったかな?)が待っています。狩猟免許なしでもできるのがメリットですが、ちょっと遊びでやるには割りとリスキーな気がします。

後、個人的に難しいと判断したのは狩猟可能鳥の問題です。狩猟読本を一読して多少バードウォッチングをしたくらいですと、狩猟をして良い鳥とそうでない鳥との判断というのは案外難しいです。

鴨にしても雄と雌では特徴も随分と違うようですし、野良猫と一緒で微妙に模様も個体により違ってきますので、それらを正確に見極め狩猟可能鳥であるかどうかを双眼鏡越しに判断することはそれなりに経験を要すると思われます。もちろん誤った鳥を討ち取ったら鳥獣保護法違反が待っています。

猟銃や狩猟用の空気銃であれば狩猟免許を取得した後、最寄りの猟友会に所属することも可能です。実はこの猟友会に入ることが出来ない点も自由猟であるスリングショット猟の弱いところです。狩猟免許を取得することで最低限の狩猟をするための最低限守らなければ行けない法律面での知識も習得はできるものの、それはあくまでも狩猟免許を取得するための最低限守らなければいけない知識に過ぎません。

実際に狩場に出たときに必要な知識や理解しなければいけない点などは仮に猟友会に所属して先輩の方々に教わりながら実践していくのでなければ、自分で狩場に出て一から体で理解していくしかありません。何が言いたいかというとそれらを一から手探りで実地で理解し知識を蓄積していくことは難しいし時間がかかります。

狩りの期間は一年のうちに通常であれば3ヶ月程度と非常に限られた期間に過ぎません。そのなかで誰にも教わらずに実地で狩場のポイント、狩猟禁止エリアの把握、狩猟可能鳥野判断、はたまた討ち取った獲物の捌き方などを実地でいきなりやることは色々と困難が伴います。管理人は1シーズンでこれらを全て把握しようとしましたが、誰にも教わらずにこれらを自分一人で手探りでやろうとするのは非常にきついです。

特に狩猟禁止エリアの存在は要注意です。狩場によっては狩猟可能エリアに狩猟禁止エリアが混在しており、初心者にはこれらをすべて正確に把握することは困難を伴います。鳥獣保護区等位置図を見ても、実際に狩場に照らし合わせてみると地図は縮小されているのでどこまでが狩猟可能エリアなのか、どこからが禁止エリアなのかが見ただけではわかりづらいです。

狩猟禁止エリアに入り込んで鳥を討ち取ってその行為を通行人に通報され警察に職務質問を受ければ鳥獣保護法違反が待っています。

これら前述した内容というのは仮にスリングショットが法定猟であり猟友会の存在があれば、猟友会に加入することで先輩の皆様に教えを頂きながら少しづつ理解を深めていけば良いことですが、自由猟であるスリングショットはそういう訳にはいきません。申し上げたとおり自分で全てを実地において体を張って理解を深めていくしかありません。

スリングショット猟というのは自由猟であり狩猟免許なしでもお手軽にできるというのが管理人のやる前のイメージでしたが、1シーズンスリングショット猟をやったあと思うのは、これらを全ての人間に対し求めるのは正直酷というしか無いということです。

というよりこれらのことを、知識ゼロの素人にスリングショットは自由猟だからといって許可を出すことは正直どうなんだろうと思います。今思うのはスリングショット猟はたしかに狩猟免許なしでもできるのでお手軽な側面はあります。ただそれは鳥をスリングショットで討ち取る。ただこの点だけ見ればセンスの良い人であれば案外スリングショットで鳥に当てることは難しいことではないと思います。

ただスリングショット猟の問題点というのは前述したように多岐にわたります。スリングショット猟というのは基本的に誰にも教えを請うことはできません。周囲に経験者がいれば別ですが、そうでなければすべて手探りで体で理解していくしか無いです。

現時点で思うのは個人的にはスリングショット猟は法定猟に定めたほうが良いと思います。それが無理なら自由猟で行うことは禁止したほうが良いと思わなくもないです。スリングショット猟は色々と問題点が多く自由猟で許可を出すことはあまり適切ではないと感じます。

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