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in メンタルヘルス

京都アニメーション放火事件に思うこと①

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令和元年7月18日京アニこと京都アニメーション第1スタジオに男が侵入しガソリンを撒き建物を全焼させるとともにスタジオ内にいた従業員74人に対して34人が死亡、34人が重軽傷を負うという凄惨な事件が起こりました。まずは亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈りすると同時にこのような惨劇が二度と繰り返されることがないように切に願いたいと思います。


最初に、事件を起こした青葉容疑者が精神科などへの通院歴があることが報道されるや否や様々な憶測が飛び交い、やはり精神障害者は危険であるという根拠のない流布が飛び交っていました。

これに対し京都アニ放火事件を受けて精神障害者を支援するNPO団体COMHBOからは事件の背景・動機などの詳細が不明な段階で、あたかも精神疾患とこの犯罪を結び付ける可能性のある報道が今後も続くことがある可能性を団体側は懸念する表明を出しています。

メディアが視聴率稼ぎなどの目的で恣意的にそのような情報を事件直後に出すことはいつものことですが、安易に世論を誘導する目的でそのような情報を事件直後に流すことはNPO団体の言う通り避けるべきだとは個人的にも思います。

また統計的に見た場合においても健常者と精神などに障害を抱えている方々の双方の犯罪件数を人口比で比較した場合、後者のほうが圧倒的に低いということはよく聞く話ですが、よって犯罪件数とその比率からみた場合において一概に障害者は危険という見方はできません。ただあくまでも数値だけで比較した場合においてという注釈がつくと管理人は思います。

管理人は以前不眠の症状から睡眠導入剤や睡眠薬に頼るようになりましたが、気がつけばベンゾ系睡眠薬の依存症となり症状が極度に悪化して精神病院に入院したことがありますが、精神病院に入院した際に統合失調症や抑うつなど精神に障害を抱えている方々と2ヶ月ほどの入院期間の間、直接接する機会がありました。

入院した精神病院では最初に入院患者の症状を観察する意味で症状の軽重に関わらず閉鎖病棟に入ることになっており、症状のの重い患者の方がいる閉鎖病棟でそのような方々と実際に接してみましたが統計上の数値だけでは図ることが出来ないリアルな現状というものが色々と見えてくるものです。

その辺の経緯についてはメンタルヘルス日記の精神病院入院体験記にまとめているので興味のある方はご覧いただければと思いますが、この記事では実際にそのような経験をした人間から見て精神障害者の方々に対して管理人が思うことについて話をしたいと思います。少々長くなりそうなので記事を分けたいと思いますが、まずは事件の概要について触れてみたいと思います。





事件を起こしたのは青葉真司容疑者41歳。事件直後から様々な情報が錯綜していましたが、その中で分かってきたことは次のようなものです。青葉容疑者は建物1Fに侵入すると同時に事前に用意していたバケツに入れたガソリンを建物や従業員に直接かけると同時にライターで火を付けることで爆発を伴う大火災が発生、辺り一面を炎と黒煙が埋め尽くし建物内にいた従業員の多くがパニックに陥ります。



参考画像

参考画像2


参考画像は第1スタジオ内部の図面と思われるものですが、(図面が正しいと仮定して話をすすめます)建物は3F建てで各階への移動には建物内中央付近にある螺旋階段、それ以外にも各階を移動する際に使用できる階段が確認できます。


参考画像2はツイッターからですが建物の外観写真を見ると3Fから屋上へ通じる非常階段の存在が確認できますが、建物内部の図面を見る限り1Fと2Fには非常口はないようです。

第1スタジオから外へ出る際には1Fの玄関を通るしかないようですが、玄関は来客用と従業員用で2つあるものの、この付近はガソリンによる爆発を伴う大火災により話によると1000度を超える灼熱と建物内に充満する黒煙で埋め尽くされ視界もおぼつかない中で2つある玄関から外へ逃げることは困難を極めたと思われ、従業員の多くは燃え盛る炎や黒煙から逃れようと螺旋階段などで上へ、上へと逃げまどっていたと推測されます。ただ事件当初に1Fにいた方は立ち込める炎と煙に遮られ玄関から逃げることも階段で2Fに移動することすらも困難を極めたと思われます。

前述したように、この第1スタジオの建物は1Fおよび2Fには非常口や非常階段というものが図面を見る限り確認できません。1Fから2Fや3Fに至る経路は隔壁構造にはなっていないため炎と黒煙は2F、3Fへと容赦なく広がっていきます。また建物内は隔壁構造にはなっていないものの防煙垂壁と呼ばれる火災発生時に煙を遮る機構は備えていたようですが、今回のようなガソリンによる爆発を伴う大火災による炎と大量の煙を遮断することは全く出来なかったようです。

2Fや3Fにいた従業員は1Fから流れ込んでくる犯人の怒声や従業員の悲鳴、そして炎や煙にパニックに陥行ったことは想像に難く有りませんが、1Fの玄関以外から外へ出ることは出来ない、2Fは非常口がない。3Fには非常口から非常階段をを経由して屋上へ出ることはできるが下の階に移動して外へ出ることは出来ないという構造的な問題も加わり必然的に屋上を目指していたと思われます。(非常口や非常階段という表記は正確でなく屋上へ通じるただの経路と表現するのが適切かもしれません)

ただ屋上に通じるドアは施錠はされていなかったようですが一般的な構造ではなくパニックに陥った従業員はドアを開けることが出来ずに、その多くは煙を吸い込み一酸化炭素中毒により屋上手前で力尽きてしまったようです。

この事件で亡くなられた方の多くが目視では本人確認を取ることが困難でDNA鑑定を要するレベルと聞いていますので火災により焼け焦げている、酷いものは炭化した状態だと推測することは想像に難くありませんが、一命を取り留めた方も重度の火傷を負っている方が少なくなく緊急入院をされています。この事件で発生した火災の凄まじさと恐ろしさを如実に物語っており背筋が寒くなる思いです。

この凄惨な放火事件を起こした青葉容疑者ですが、犯行を起こす際、事前に包丁やガソリンを入れる携行缶、それを運ぶための台車の類などを周到に用意していたようですが京アニという存在に対して明確な殺意を持ち行為に望んでいたと思われます。警察に拘留された直後には何故このような事件を起こしたのかという警察の問いかけに対して自身の作品をパクられたからだと供述しているものの京アニの社長である八田 英明氏はメディアの取材等で京アニには以前から脅迫状の類は少なからず送りつけられていたものの、作品を盗作されたからだという趣旨のものはなかったと少なくとも述べています。

某大型掲示板には事件前に京アニに思考盗聴により、自身の作品を盗作されたと文章に怒気を混じらせながら明確な殺意を感じさせると同時に犯行を匂わせる書き込みがあったことから青葉容疑者が書き込んだものではないかといった推測が飛び交いました。

青葉容疑者は事件当初第1スタジオから100mほど離れた場所で警察に勾留された際には意識が有ったもののその後容態が急変し緊急入院しています。その後意識は回復したようですが重度の火傷を負っており警察の取り調べを受ける程度に症状が回復するまでには時間がかかると思われるため何故このような事件を起こしたのか事の真相に迫るためには時間を要しそうです。

19/07/31追記

事件に関する続報が入ったので追記します。

京都アニメーションの代理人弁護士によると青葉容疑者は実名で京アニに対して小説を投稿していたようですが一次審査の結果落選していたようです。また警察が確認したところ作品を投稿した際の名前と住所が青葉容疑者と一致していたそうです。

京アニの代理人弁護士は京アニの過去作と青葉容疑者が投稿した小説との類似点はないと確信していると盗作については否定しているもののそれが事実なのかどうかは現時点で不透明です。仮に京アニが青葉容疑者が投稿した小説を落選した上で、一部ないし丸々何らかの作品に対して使用していたのであれば青葉容疑者が犯行を起こした動機である自身の作品を盗作されたから行ったということを裏付けることになります。よって精神疾患の所為によりおこった犯行という線はほぼなくなったと考えて差し支えないと思われます。

もちろん仮に京アニが青葉容疑者の投稿した作品を盗作していたことが事実であるにせよ、あれだけの事件を起こして良い理由にはまったくなりませんが。


京都アニメーション放火事件に思うこと②に続きます。
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